目の病気

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高血圧網膜症

高血圧症は日本人にとても多い病気で、国内に3000万人以上いると推定されています。 自覚症状がほとんどないまま、少しずつ血管をむしばんでいき、脳卒中や心臓発作などの緊急を要する病気を引き起こします。 高血圧網膜症は、目に表れる高血圧症の合併症で、網膜の血管に瘤ができたり、出血して視力障害が起こります。

高血圧症が網膜へ及ぼす影響

血圧は心臓から押し出された血液が血管を押す圧力のことです。血管の太さの調節は、自律神経や腎臓、ホルモンなどによって行われていますが、なんらかの原因で調整が狂い血圧が上がってしまい圧力が強くなると高血圧になります。
高血圧になると血管の壁に負荷がかかります。この血管の壁に負荷かかる状態がつづくと、壁が厚くなり血液の通り道が狭くなります。網膜の血管が狭く固くなると、瘤ができたり出血して、視力が急激に低下したり、視野が欠けたり、失明の危険もでてきます。とくに網膜の中心にある黄斑に出血が起こると、視野の欠損や視力低下が急激に進行します。また、動脈に異常があると血液が栄養や酸素を目の細胞に運べなくなるため、その部分の視細胞が死んでしまいます。
病気がかなり進行しないと自覚症状があらわれません。軽度の高血圧であっても、長い間治療しないと次第に網膜の血管が損傷を受けます

おもな治療方法
血圧を下げるため、高血圧症の治療が行われます。網膜の血管の閉塞や新生血管が生じたときは、新生血管発生の抑制、硝子体出血の予防を目的に、レーザー光凝固術の治療が行われます。